「先生におまかせします」と安易に医者に言わない方がよい理由

entry_img_100.jpg

いろいろと治療について説明をした後に、「この方法で治療を進めてよろしいですか?」と聞いて、「先生にすべておまかせします」と言われると医師としては非常にうれしく思います。

しかし、この「先生にすべておまかせします」という言葉には、そのまま受け止めてよいのだろうかと迷うケースもあります。

この「先生にすべておまかせします」という言葉のいい面と悪い面について、少し考えてみたいと思います。


本当にすべてわかっていただけたのだろうか

すべてまかせますと言われたときに、ふと思うのが、本当に患者さんにすべてわかってもらえた上で、言ってもらえたのだろうかという疑問です。

この言葉にはどうやら2種類のケースがあるようです。 一つは、すべて本当に、治療に関して説明したことを理解して納得した上で、言っていただいた場合です。

もしこのケースであったのであれば、医者としてはうれしい限りですし、その言葉を医者に対して使っていただくことに何も問題はありません。

もう一つは、いろいろ説明を聞いたけれども、よくわからないし、でもまあ医者にまかせるしかないから、すべてまかせますというケースです。

こちらのケースは、のちのち治療が進むにつれて、医師患者間での理解のズレが起きてくる可能性があるので、あまり望ましいものではありません。

わからなかったときは正直にわからないと伝えてください

もし、あなたが医者から治療の説明をうけたときに、医者の話がよくわからなかったときには、この言葉は使わない方がよいでしょう。

わからないから医者にまかせる、というのが実際トラブルの原因になり得ます。 あなたが医者の説明がよくわからなかったのは、あなたのせいではなく、説明が下手な医者のせいです。

わからない点については、遠慮することなく、どのような治療なのか、どのような可能性があるのか、わかるまでしっかり医者に確認する必要があります。


医者にその場で質問するのがなかなか難しいという人へ

治療の説明に関して、その場でわからない点を見つけて、その場で医師に質問するのは難しいことかもしれません。

しかし別に必ずしもその場で質問する必要はありません。 最近では治療の説明に関して、パンフレットをまとめている病院も多いです。

また、医者の説明のメモをとっておくと、後々役に立ちます。

そして病院にかかると、実際治療が始まるまでとか、入院するまでには、多くの場合時間がかかります。じゃあ一週間後の入院の予約とか、そのようなケースが多いはずです。

その場で治療を受けるかどうか決められなければ、一週間後にまた考えてきますということでもかまいません。

そのような待ち時間に、自分の中で、医者に聞いた治療の説明をかみくだき、後日わからない点を納得いくまで質問する準備をしておいてください。

まとめ

よくわからないけど、医者にまかせるしかないからまかせます、というのは両者の考え方のズレが後で問題となってくる可能性があります。

質の高い医療というのは、患者さんの希望や意見と、医者の専門的な意見を合わせた双方向の話し合いの上に成り立ちます。

医者に質問することに関して、遠慮をしないということが非常に大事です。