健康診断で肝臓が悪いと言われたら何科にいく?|肝機能異常の検査について

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健康診断肝機能が悪いと言われたことがある方、けっこう多いはずです。

要精査となっていたら、きちんと病院で検査をしてもらわなくてはいけません。

それでは、肝機能異常の際にどの病院にかかるべきで、どういう検査を受けることになるのか、説明していきます。


肝機能障害でかかるべきは消化器内科

肝臓は、人間の臓器の中でも、食べ物の消化をサポートをする臓器です。

腸管のように直接食べたものを運んでいくわけではありませんが、そういった意味で、肝臓は消化器の一つです。

ですので、肝臓の病気の診断や治療を専門に行うのは、内科の中でも消化器内科になります。

健康診断で肝臓が悪いといわれた場合、一般的な内科であってもある程度の検査をしてもらえます。

しかし優先順位が高い診療科としては、消化器内科が一番に挙げられます。

肝機能障害って健康診断のどの検査でわかるの?

健康診断で、必須項目とされ、広く行われている肝機能検査は、採血での ・AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ) ・ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ) ・γGTP(ガンマ・グルタミルトランスペプチダーゼ) の三つの値です。

健康診断の際に採血も受けたのであれば、結果表に上記の値が載っているはずです。それぞれ説明していきます。

AST

ASTは細胞が壊れると漏れてくる酵素です。多くの場合、肝臓の細胞の障害を反映しますが、筋肉、心筋、赤血球が壊れても上昇します。

ASTは、肝臓で炎症が起きて肝臓の細胞が壊れると上昇するので、肝臓に脂肪がたまる脂肪肝お酒の飲みすぎのアルコール性肝炎を始めとして、慢性肝炎、急性肝炎、肝硬変など、多くの肝臓に関連する病気で上昇します。

ALT

次にALTですが、ALTも細胞が壊れると漏れてくる酵素です。ASTと似ていますが、厳密には上昇の仕方がASTと異なり、疾患の推定にも用いられます。

ALTが上昇する主な病気も、脂肪肝やアルコール性肝炎を始めとした、肝臓の細胞が障害をうける病気が多く含まれます。

γGTP

最後にγGTPですが、これは主に肝臓や胆のう胆管の異常で上昇します。お酒の飲み過ぎの方はよく高いと注意される検査値の一つですね。

γGTPが上昇する主な病態として、胆汁の分泌が障害される肝内胆汁うっ滞肝外胆管閉塞などが挙げられます。

これらの項目が異常と判定され、要精査となっていたら、消化器内科で上記のような病気がないかどうか、調べてもらう必要があります。


病院に行くとどんな検査を受けることになるの?

健康診断で肝機能が異常で要精査ということになると、病院ではさらにその肝臓の異常が、どのような障害を受けているか、そして何によるものかを詳しく調べることになります。

具体的には、まず採血で肝臓の機能がどれくらい障害されているかを把握するために、ビリルビン、アルブミンなどを含めたさらに詳細な肝機能検査をします。

また、同時に原因を探るために、肝炎ウイルスなどの抗体、免疫性の肝炎の指標となる自己抗体、肝細胞がんなどの可能性も考えて腫瘍マーカーなどを採血で詳しくチェックします。

さらに、実際に肝臓が見た目でどうなっているか、胆のうや胆管に結石がないか、がんを疑うできものがないかなどを、お腹の超音波の検査で調べます。

必要に応じて、CTやMRIなどのより詳しい画像検査で、肝臓の形態を調べていくことになります。

また肝機能障害は飲んでいる薬の副作用によっても起こり得るので、薬を飲んでいるという人は、何の薬を飲んでいるのかわかるように、お薬手帳などを持っていくのが重要です。

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まとめ

肝機能異常は、上記のように多くの病気によって起こり、要精査となっていたら、きちんと検査をしてもらわなくてはいけません。

いつも肝臓は悪いっていわれるんですよねぇ~、とかいって放置してはいけません。 健康診断で要精査となったのであれば、必ず消化器内科で相談するようにしてください。

参考文献)
綜合臨牀 57(5):1559-1562:2008
診断と治療 98(5):819-824:2010
診断と治療 101(4):623-629:2013