血圧が低いのは何科で相談?|本態性低血圧症の原因と治療について

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普段から血圧が低いと言われていて、朝が起きるとだるくて何も出来ないような日があったりという場合、本態性低血圧症が疑われます。

若い女性の5人に1人は低血圧だという報告もあり、決して珍しい病気ではありません。

それでは低血圧症は何科で相談するべきか、どのような原因が考えられるのかについて説明して行きたいと思います。


低血圧症の相談は循環器内科

結論から言うと内科、それもより専門性が高い診療科は循環器内科になります。

一時的に血圧が低くなる原因として考えられる不整脈や立ち上がった時の低血圧などを専門的に診療しているのが循環器内科だからです。

また、内分泌内科も低血圧を相談する上で比較的優先度の高い窓口になるといえます。

甲状腺の異常を始めとするホルモン異常の病気によっても低血圧となります。

さらに、一部の神経の病気によっても自律神経の働きが障害されるので、低血圧を来すことがあり、神経内科も選択肢となり得ます。

ちなみに一般的な内科医にかかれば、低血圧に関して初期的な診療はしてもらえます。 そして低血圧の原因がなんらかの病気によるということになれば、その病気の専門の医師のところへ紹介してもらうことになります。

しかしここであえて循環器内科を一番最初に挙げたのは、

  1. 血圧の日内変動を調べる24時間血圧計のガイドラインを発行しているのが日本循環器学会である。
  2. 失神を起こす起立性低血圧などのガイドラインについても、日本循環器学会が発行している。
  3. 低血圧の検査の過程において、心疾患の除外に関する検査の優先順位が高いと考えられる。

という三つの理由から、循環器内科が低血圧に関する相談窓口として優先度が高いといえるからです。

低血圧症とはそもそも何か

血圧には収縮機血圧と拡張期血圧の二つがあり、一般的に「上の血圧」と「下の血圧」と呼ばれています。

一般的に上の血圧が100 mmHg以下を低血圧と呼びますが、低血圧を起こす怖い病気がなく、症状も何もないのであれば、特に治療は必要ありません。

低血圧は、大きく以下のような種類があります。

本態性低血圧

低血圧を起こす病気が隠れているわけではないのに、日常的に血圧が低い場合を本態性低血圧と呼びます。

症状がなく、ほかに困っていることがないのであれば、特に治療する必要はありません。

しかし、血圧が低いことにより、頭痛、めまい、だるい、疲れやすい、気持ち悪いなどの症状があれば、本態性低血圧症として治療を検討します。

二次性低血圧

なんらかの病気により血圧が低くなったもののことをいいます。

血圧が下がる原因として考えられる病気は、出血を起こす病気によるものから、ホルモンの異常を起こす病気まで、幅広く存在します。

本態性低血圧かどうかを調べてもらうときには、これらの病気が隠れていないかを調べてもらい、二次性低血圧ではないことを確認してもらうことが大事です。

二次性低血圧であれば、その原因の病気に対する治療を受けることになります。

起立性低血圧

立ち上がったときなど、頭の位置が急に高くなるときに、血圧が下がってしまう現象です。

めまい、立ちくらみ、失神の原因にもなります。 詳細につきましてはこちらの記事でも説明しておりますので、ご参照ください。

食後低血圧

食事をとった後に、腸などの消化管に血流が増えて、その分血圧が下がってしまう現象です。

起立性低血圧と同じく、めまい、立ちくらみ、失神の原因にもなります。

食後に血流が腸に偏らないようにする自律神経の働きが、だんだんと衰えてきた高齢者に多いといわれています。


本態性低血圧症はどうやったらよくなるの?

上記の中の病的な低血圧ではなく、他に原因となる病気が見つからないという場合に、①の本態性低血圧症と診断されます。

本態性低血圧症の治療は、まずその病態を知ることが第一になります。 人によっては、これまでだるかったり疲れやすかったりという症状があって、繰り返し病院に行ったのに毎回検査で正常といわれ、精神的なものだと思ってしまっている人もいます。

病気でないけれども、体質的に血圧が低くて、だるい、疲れやすいなどの症状が出てくるのだと知ることが大切です。

そして、食事は塩分をしっかり摂る、日々運動をする、生活を規則正しくするなどの、生活習慣面での改善が有効な治療になります。

また、足をきつめに締めて上半身への血流を保つ目的で、弾性ストッキングを履くことも有効と言われています。

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まとめ

病気でなくても、血圧が体質的に低くて、何らかの症状が出るという状態が本態性低血圧です。

思い当たるかも知れない場合は、内科、循環器内科を窓口として相談をご検討ください。

参考文献) 今日の治療指針2014年版 医学書院
治療 92(11):2482-2488,2010
治療 92(11):2496-2501,2010

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