病院に行く前に知っておくべき!問診票や診察室で聞かれること

問診で聞かれること

診察室では問診で患者さんにいろいろ詳しい情報を聞いていくのですが、完全な情報を聞き取れることは少ないです。

問診票というのもありますが、記入欄の多くが空欄であったりすることもあります。 より詳しい情報がわかるほうが、質の高い医療にとって役立つのですが、「いや~、そこまでは覚えていないですね~」と言われることが多々あります。

あらかじめどのようなことを聞かれるのか知っておけば、言い忘れも少なくなると思われますし、医者に伝えられる情報量も多くなるはずです。

そこで、病院にいくとどのようなことを聞かれるのか、ここで書いてみたいと思います。 以下に具体的に並べてみます。


① いま一番困っている症状について

当然ながら、まずこれについて医者は詳しく聞いていきます。

いま困っている症状がいつごろから出てきたのか、今日までどのように変化して来たのかについて詳しく聞きたいと考えています。

しかし、これをこちらから何も言わずにわかるように伝えてくれる人というのは実は少ないです。

結論から話し出そう!|話がわかりやすい人はどうやって話している?

相手に話を伝えたいときに一番大切なことは、伝えたい大事なことをまず最初に言ってしまうことです。これは間違いありません。「なんだ、ブログ名とは全然関係ない記事だな」と思われた方、ちょっと待っていただきたい。この話は診察室での会話にとって、とても大事な話なのです。

診察室での会話|説明が下手な人にありがちな話し方を挙げてみる

自分の医師としての職業上、本当に多くの人と毎日会話していると思いますし、それによって感じることも多いです。話の分かりにくい人はなぜ話がわかりにくいのか、外来での経験上気づいた点について書いてみたいと思います。

時間経過があちらこちらに飛びながらの説明であったり、「けっこう」とか「だいぶ」とかあまり客観的に伝わらない表現が多かったりする人が多いので、医者は適度に質問しながら聞いていきます。

あらかじめ書いておくとよりいいかもしれません

② これまでにしたことのある病気について

あなたがこれまでにしたことのある病気の情報は非常に大事です。

しかし多くの人が、「うーん、なんかあったかなぁ・・・」とその場で考え込んでしまいます。

「これまでに病気をしたことがありますか?」と聞いて、「とくにないです」と答えた人のお腹に大きな手術のあとがあったりなど日常茶飯事です。

また、ただ単に「心臓が悪いです」といわれても、それが心不全なのか不整脈なのかで話は変わってきます。

ですので、正確な病名を覚えておいていただけるととても助かります。

病院で病名を告げられたら|正確な病名を覚えておくことの利点

初診の患者さんには必ず「これまで病気をしたことはありますか?」と尋ねます。これはどの医者にかかっても必ず聞かれるはずです。   すると「なんか肺の病気で一回入院したことがあるけど病名はわからない」とか、人によってはお腹に手術の傷があるのに「なんの手術だったかなー」とかいう人がいます。

特に初診のときには、あらかじめ自分の昔の病気や他の病院にかかっている病気について、頭の中で整理しておいていただけると非常に助かります。


③ 今飲んでいる薬について

薬の情報は非常に大切です。しかし、薬の名前を正確に覚えている人は私の経験上ほとんどいません。

そのためにお薬手帳などもあるのですが、持ってきていただいていないケースも多々あります。

お薬手帳は大切です!東日本大震災で活躍した大事な役割

東日本大震災で、普段かかっている病院にいけなくなってしまったとき、処方薬を決めるのに大きな効力を発揮したのがお薬手帳だったそうです。

お薬手帳の利点|20円はなぜ惜しむべきではないか徹底的に解説する

ここ最近お薬手帳を断れば安くなるみたいな内容がツイッターで拡散されていました。これに対して1人の医療者として意見を申し上げますと、お薬手帳は絶対に断るべきではありません。では、なぜお薬手帳を断るべきではないのか、あらためて、さらに詳しく説明していきたいと思います。

医者に飲んでいる薬の名前が伝わらないと、飲み合わせの悪い薬や重複の薬を処方されてしまう危険があり、患者さんにとってもよくありません。

飲んでいる薬については必ず聞かれますので、前もって準備しておいていただけるととても助かりますし、患者さん側の利益にもなります。

④ アレルギーを起こした食べ物や薬などについて

これまでアレルギーを起こしたものがあるかどうかは必ず聞かれます。

特に薬に関しては、多くの薬がアレルギーの副作用を起こすことがあり、処方されるときに必ず聞かれるはずです。

アレルギーが出た薬の名前は絶対にメモしておいてください

「何か薬でアレルギーが出たことありますか?」と聞くと、「なんかの薬で出たことありますけど、名前は忘れちゃいました」という人が多すぎます。これでは「薬のアレルギーはありません」と言っているのと、何もかわりません。なぜなら、医者が患者さんにどの薬を使うのを控えるべきか、まったくわからないからです。

また、薬以外のアレルギーの情報についても、その人がアレルギーが多い体質なのかどうかは診療の上でとても大切な情報です。

なぜならば病気の中にはアレルギーによって起きる病気もあるため、患者さんのいままでのアレルギー歴というのは診断するときに重要な情報になります。

⑤ タバコやお酒の量について

タバコを吸っているかどうか、過去に吸っていたかどうかは肺の病気や動脈硬化の病気を予測する上で非常に大切な情報です。

また、アルコールをどれくらい飲むのかどうかは肝臓の病気などの可能性を考える上で重要な情報です。

ですので、これらに関しては包み隠さず正直にお答えいただければと思います。

⑥ 家族の病気について

血のつながっている人がどのような病気にかかったかは、あなたの病気を遺伝的な面から推測するのに大切な情報になります。

しかしこれを正確に言える人はなかなか少ないのではないでしょうか。 特に多いのが、「たしか祖母ががんでしたがなんのがんかはわかりません」という答えです。

多くの人があいまいな内容しか覚えていませんが、これを正確に言えないことは病院にかかる上で非常にもったいないと感じています。

きちんと言えます?自分の家族の病名を知っておくことの大切さ

問診で医者が患者さんに必ず聞くことの一つに、患者さんのご家族がなにか病気をお持ちでないかという質問があります。この質問に対して正確に医師に答えることは、あなたが遺伝的な病気を持っている可能性があるかどうかを医師に考慮してもらう上でとても大切です。しかしそれだけにとどまらず、ご自分のご家族の病気をきちんと知っておくことは、良好な家族関係のためにも大切なのではないかと考えています。

できればご家族の病気の正確な名前もあらかじめピックアップしておいていただければと思います。

あらかじめ整理しておくと伝え忘れがなくなる

ここに挙げた以外にも、熱が出たとか、下痢をしているなどの症状であれば、海外に旅行していたかどうかなども確認されるでしょう。

お腹が痛いという症状であれば、ここ最近の食事の内容なども聞かれるはずです。

また、産婦人科への受診であれば性交や月経に関しての情報も聞かれることになります。

あらかじめこれらを頭の中で整理しておくと、情報を言い忘れることによる不利益を避けることができます。

問診の予習をしておくと絶対に損はしません

まとめ

医者は患者さんの状態を把握するために、なるべく詳しい情報を聞き取りたいと考えています。

診療のために大切なのは、今現在患者さんが困っている症状に関する情報だけではありません。

むしろ、今現在困っていること以外の情報をどこまできちんと聞き取れるかというのが、質の高い医療にとっては必須です。

ですので、あらかじめ情報を準備できるものに関しては、記載してあるものを持ってきたり、頭の中で整理しておいたりしていただけると助かりますし、なにより最終的に患者さん自身の利益となります。