胃カメラなどの内視鏡検査は後日の予約で受ける方がよい理由

胃の調子が悪いなら胃カメラの検査はいかがでしょうか

 

「最近胃が痛いから検査をしてくれ」とやってきた患者さんに、「では胃の内視鏡の検査の予約をしましょう」と言ったら、「今日やってくれるわけではないのか、それならもういい」と帰られてしまった経験があります。

胃カメラの検査は胃の中を直接観察でき、食道、胃、十二指腸の病気の診断にとっては欠かせない検査ですが、どうも手軽にできるというイメージがあるようです。

病気を見つけるためには非常に大切な検査ですが、検査をするためには準備が大事であることを説明したいと思います。


胃カメラの検査には準備が必要

すぐその日にはできないというのは、大きく二つの理由があります。一つ目ですが、胃カメラというのはカメラを通して胃の粘膜などを観察する検査です。

そのために食べ物などが胃の中に残っていると、十分な観察ができません。よって、きちんとした診断のためには、事前に食事を抜いてきてもらう必要があるわけです。

また同じ目的で、胃カメラでなく腸のカメラの場合では、下剤を飲んであらかじめ腸をきれいにして来ていただきます。

二つ目の理由として、これは病院側の都合の話になってしまいますが、すべての医師が胃カメラを行うことが出来るわけではないことが挙げられます。

胃カメラを行うにあたり、胃カメラを普段からやっている専門医師や、胃カメラを行うための検査室の確保が必要となるので、予約が必要となるわけです。予約で検査の枠が埋まっていたりすると、その日にすぐというのはなかなか難しいのです。

その日にすぐやるのは命に関わるような場合

一方でその日にすぐやることがないのかというと、そんなことはありません。

しかし、それは血を吐いているような場合や、黒い便が止まらないような場合など、いま現在相当な勢いで胃や腸から出血していると考えられ、すぐにやらないと命に関わると考えられるようなケースです。

このようなケースでは、食事を食べたあとであろうがなかろうが、すぐに検査を行います。 たとえ検査室が埋まってたとしても、予定の患者さんにお待ちいただいて優先して行うことになります。

この場合の検査の最終的な目的は正確な診断ではなく、出血している部分を内視鏡を使ってクリップなどでつまんで出血を止めることです。

その日にすぐ内視鏡をするというのは、あくまで特別なときなのです。


その日にすぐやるとやり直しになる可能性がある

上記のような緊急の場合は入院を前提としており、しばらく食事を食べないでいただいて様子を見たのちに再度内視鏡をやるケースがほとんどです。

仮に入院中にやらないことがあったとしても、後日退院後に必ずもう一度外来で内視鏡検査を行うことになります。

ですので、緊急の場合は細かいところまで観察できなくても、後日また必ず検査するので出血を止めるという目的が達成されればそれでいいわけです。

しかし、そのような緊急のケースではなく、病気が隠れていないかどうかを調べるための一回かぎりの検査である場合、食べ物が残っているなどのせいで細かいところまで見えなければ後日やり直しになってしまいます。

ですので、しっかりと検査をするのであれば、患者さんに事前に準備をしてもらってからのほうが、やり直しになる危険がないのでそのほうがよいのです。

胃カメラは大事ですがそれなりに専門性の高い検査なのです

その日にすぐ胃カメラできるって看板に書いてあるけど・・・

最近では、その日にすぐ胃カメラできますよ!って看板に書いているクリニックもあります。

内視鏡をするスタッフや設備が準備されているということなのだと思いますが、それでも検査を受ける側の準備は必要です。

上に書いたとおり、直前にご飯を食べてしまうと胃の中がすみずみまで観察できない可能性があるので、即日胃カメラをやってくれるクリニックに行く場合には、食事をぬいて行くようにしていただければと思います。

まとめ

内視鏡検査は基本的にはその日にすぐできる検査ではありません。

きちんと診断に役立つ検査をするため、また、検査に慣れた専門の医師が行うために、予約をして後日検査を受けていただくことになります。

また、検査の当日は食事を抜くなど、あらかじめ準備をしてきていただく必要があることを知っていただければと思います。