味覚がないっていう場合は何科にかかる?味覚障害の原因について

あなたの味覚は大丈夫ですか?

最近味覚がおかしいんですが・・・と相談されることがたまにあります。

そもそも味覚の異常は何科にかかるべきかというと、一般内科でも問題ありませんが、一応専門的に味覚障害を日ごろから診療しているとなると耳鼻咽喉科または歯科になるかと思われます。

大きな病院では、耳鼻咽喉科や歯科の中の専門外来として、味覚障害の外来があったりするところもあります。

しかし、味覚障害の原因は様々であり、そういった科で原因を調べた上で他の専門の科にかかっていただくこともありますので、それについて説明したいと思います。


亜鉛(あえん)が足りなくて味覚がおかしくなる?

味覚障害の原因の一つとして知られているのが、亜鉛の不足です。 亜鉛は、体に微量ながら含まれていて、人間が生きていく上で必要な微量元素のひとつです。

亜鉛が足りているか足りていないかは採血でわかります。しかし採血で亜鉛の数値が正常であっても、亜鉛を補給することで味覚障害が良くなる場合があることが知られています。

ちなみに治療の際に用いられることが多い薬の一つに、プロマックという名前の薬があります。 プロマックという薬は実は亜鉛補給用の薬ではなく胃薬なのですが、亜鉛の含有量が多いために亜鉛の補給にも用いられるというユニークな薬です。

味覚障害の意外な原因?

薬の副作用のせいで味覚がおかしくなる?

実は多くの薬が、副作用として味覚の異常を起こすことが知られています。

その数は非常に多く、厚生労働省の重篤副作用疾患別対応マニュアルでまとめられています。

薬の添付文書には、副作用の欄に口腔内苦味、味覚障害、味覚異常などと記載されています。

ただし、薬を自己中断してしまうと他の予期せぬ症状や影響がでるかもしれませんので、必ず医師と相談した上で、飲んでいる薬が味覚異常の原因かもしれないとなった場合にのみ薬を中断するようにしてください。

味覚がおかしいなと思って病院にかかる場合、何かお薬を飲んでいるのであれば必ずお薬手帳などの薬の情報を一緒に持っていくことをお勧めします。


病気のせいで味覚がおかしくなる?

全身的な病気の中には、味覚に影響を及ぼすものというのが少なからずあります。

糖尿病では神経の障害によって味覚障害が起こりうるといわれており、悪性貧血鉄欠乏性貧血などでは舌炎が起こることがあり、やはり味覚が鈍くなることがあります。

また、腎臓の機能が落ちている場合、亜鉛の低下を招くことがあり、これによっても味覚障害が起こり得ます。

こういった病態に思い当たるものがあれば、いまの病気のかかりつけの主治医に一度相談することをお勧めします。

口の中が乾いているせいで味覚がおかしくなる?

口の中の乾燥感、違和感が続くことを口腔乾燥症、またはドライマウスと呼びます。 口が渇く、口の中がネバネバするなど、その症状は人によって異なります。

ドライマウスは味覚異常をはじめとして、飲み込みの異常やかみ合わせの異常、だるさ、睡眠障害なども合併することがあります。

ドライマウスの専門科は口腔科、歯科となり、必要に応じてこれらの診療科で唾液の分泌量の検査を受けて診断されることになります。

実はこのドライマウスの人の中に、免疫の病気で全身の外分泌腺が障害されてしまう人がいます。 シェーグレン症候群という目や口の乾燥の症状を中心とした全身の免疫の病気であり、歯科、口腔科だけでなく、眼科やリウマチ科、膠原病科などをまたいで診断される病気になります。

ドライマウスかもしれないという人は、一度歯科や口腔科(病院によってはドライマウス外来があるところもあります)での相談をお勧めします。

味覚は大事!

まとめ

味覚障害といっても、その原因は様々です。 味覚がおかしい、最近味がしないなど思い当たることがある方は、上記を参考にしていただき、目的に合った診療科や専門の外来を受診することをお勧めいたします。

参考文献)
今日の治療指針2014年版 医学書院
口腔・咽頭科 25(1):1-5;2012

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