家族が病院に付き添うことの大切さ|夜間救急外来当直の経験から

家族と病院

当直をしていて救急車を受け入れるときに、ご家族が家にいて患者さんについてこないケースというのがたまにあって、気になっています。

小さい子供がいて夜は家から出られないとか、理由はわからなくもないのですが、可能であれば救急車には必ず家族が付き添うべきだと思います。

その理由について説明します。


本人が100%正確に状況を説明できるとは限らない

救急車で病院に運ばれた後、医師に対していつからどのような症状があったのか、これまでどんな病気にかかったことがあるのかを説明することになります。

しかし本人があまりに苦しくて話すのも辛かったり、話せてもそのような状況では正確に話すことができなかったりということが多々あります。

そういった情報がなくても、診察や検査は進んで行くことになりますが、正確な情報があったほうが正確な診断に迅速にたどり着く可能性が高くなります。

ですので、苦しいときに状況を説明してくれる家族が近くにいることは、医療者にとっても助かりますが、なにより本人にとって非常にありがたい存在になります。

救急のときこそ落ち着いて!

今の状態が普段とどう違うのかを説明できるのは家族しかいない

本人の状態、たとえば普段よりぼーっとしているとか、喋り方が普段とくらべておかしいとか、そういった情報が正確な診断のためにはとても大切です。

しかし、普段と比べてどう違うか?は診察した医師にはわかりません。 いつも頻繁に顔を合わせている人でないと、その人が普段と比べてどう違うかは医師に伝えられないのです。

ですので、本人の普段の状態を知っている家族が、病院に付き添って一緒に来るというのはとても大切なことなのです。


病院に来る時点で病院から帰るときのことも想定しておいたほうがよい

救急車を呼んで病院に来た時点で、診察や検査のあとには入院するか、帰宅するかになるわけです。

入院するとなったら当然ご家族の付き添いは大事ですが、実は帰宅するときの方がそれ以上に付き添いが大事です。

なぜならば、夜の当直帯での検査は緊急性の除外に限られる上、帰宅途中で病態が変化する可能性だってあるからです。

帰宅しても大丈夫という判断のもとに帰宅となるわけですが、医療に100%はありません

常に万が一のことを考えておくことが、医療にとってはなによりも大切です。 病院から帰った後は当然として、病院から家までも誰かがつきそい、何か異変があれば病院に連れて戻るべき場合もあるわけです。

そのため、誰かしらが付き添うというのが、万が一のときにご本人にとって大きな利益になるのです。

病院にいくときこそ家族は大事です

まとめ

病院に行くのに家族が付き添うというのは、ご本人にとって大きな利益となります。

特に夜間救急の受診など、ご本人がつらくて説明するのもつらかったり、帰宅時に状態が変化したり、そういったときにすぐ対応できるように、可能であればご家族が付き添ってあげていただければと思います。