病気や治療の信憑性の高い情報をインターネットで検索する方法をまとめてみた

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インターネット上で病気や治療のことを検索すると、様々なサイトが引っかかり、それぞれの情報が正しいのかどうかを判断する必要があります。

現時点で、googleの検索順位は医学情報の正確性とは関係なく、そのため検索上位だからといってその情報が正しいかどうかはわかりません。

なかには巧妙な手口で高額な民間療法を勧めようとする業者がいるのも事実で、インターネット検索は手軽に知りたい情報が手に入れられるという反面、その信憑性については注意が必要です。

それでは、どのような手段を使うことでより信憑性の高い患者向けの医学情報にたどり着けるのかについて、例を挙げていきたいと思います。


無料公開されている医学百科を利用する

メルクマニュアルは医学者向けの医学百科であり、それをもとに作られた家庭版の日本語翻訳されたものが、MSDのホームページ上で無料公開されています。リンクは以下になります。

メルクマニュアル医学百科家庭版

病気についての基本的な情報は、これひとつあれば十分といえるくらいの情報量が公開されています。

キーワード検索や部位別カテゴリーからの情報検索も可能で、日本語でアクセス可能なので非常に便利です。

ただし注意書きにもあるように、もともとがアメリカで出版されたものであり、日本において承認された治療と異なる部分もある可能性があり、また最新の情報でない可能性もありますので、その点は注意が必要です。

自身の病気に関する意思決定の際には医療機関を受診した上で、診察を受けた医師の判断をもとに決定していただければと思います。

医師が素性を明かして執筆しているWebサービスを利用する

既に臨床医が関わって記事を執筆している患者向け情報を提供するサービスというものが、いくつか存在します。

メディカルノート

All About 医療・健康

ここに挙げたのはほんの一部ですが、執筆している医師が身分を明かしており、情報の正確性に関する責任の所在がはっきりする分、信憑性の高い正確な情報を提供していると考えられます。

最近では、有料サービスですが、直接インターネット上で医師に相談ができるサービスもあるようです。

DOCTORS ME

AskDoctors

今後もインターネットを用いたサービスが様々な分野に浸透していくことが予想され、将来的にはこういったサービスがより拡大していくのかもしれません。


Up To Dateの患者向けページを利用する

Up To Dateというサイトがあり、これは科学的根拠に基づいた現時点での医学情報がレビューされています。

われわれ臨床医が医学情報を調べようとするときの選択肢のひとつとなっています。

Up To Dateは臨床医向けの情報は有料購読となるのですが、Up To Dateの患者向けページというものがあり、こちらは無料で使用できるようになっています。リンクは以下になります。

患者向けUpToDate®を検索して、医師の執筆による多数の症状の推奨治療法をご覧ください。

病気や治療について非常にわかりやすくまとまっており、かつ最新の情報がアップデートされているのですが、残念ながら現時点ではすべて英語です。

自分の病気や治療について専門的な論文を調べるようなことまではやろうとは思わないが、よりそれに近づくような最新の医療情報を得たいという人向けといえるかもしれません。

将来的に日本語バージョンができればいいのにと期待されますが、英語が苦にならないような方であれば、ご自分の病気について調べる際には非常に心強い選択肢になると思われます。

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Google検索の機能を用いて大学と政府機関に絞った検索を行う

調べたい医学情報を検索するときに、信憑性のある情報を提供すると考えられる機関のサイトだけに絞って検索を行うという方法があります。

Google検索で権威ある情報源を探すのに便利なテクニック~site:ac.jpとsite:go.jpなど – Web Shufu 

政府機関や大学のような権威性の高いサイトからのみGoogle検索する方法 – 寝ログ

上記の二つの記事を参考にさせていただきました。

具体的に説明すると方法は非常に簡単で、「(調べたい単語) site:go.jp OR site:ac.jp OR site:or.jp」とGoogleの検索窓に打ち込むだけです。

どういうことかというと、サイトアドレスが「go.jp」のサイトは日本の省庁関係に限られ、「ac.jp」は大学などの教育機関に限られます。そして「or.jp」は医療法人を含む各種法人のサイトアドレスです。

これらのサイトに絞って検索を行うことで、信憑性の高い医学情報のみをGoogle検索から抽出することが可能になります。

例えばGoogleで「胃がん」と通常検索を行ったときと、「胃がん site:go.jp OR site:ac.jp OR site:or.jp」で検索をかけたときを比較してみてください。

後者では胃がんについての情報の中でも、医療機関や学会の提供するホームページに限られた検索結果が並んでいます。

この方法を用いることでこのブログも含めた規模の小さいサイトは表示されなくなり(泣)、より信憑性の高い医学情報を組織の責任のもとに提供している規模の大きなサイトのみが検出できます。

Wikipediaの医学情報は正確ではない?

インターネットで調べ物といえば、インターネット百科事典のWikipediaが有名です。

誰もが無料で自由に編集に参加できるのが特徴で、専門家にしかわからないような非常に細かいことまで掲載されています。

しかし実は英語版のWikipediaの医学ページの正確性に関して調べた論文が過去にありまして、やはり一定の頻度で誤りを含んでいることが論文として報告されています。以下の論文です。

Hasty RT et al.Wikipedia vs peer-reviewed medical literature for information about the 10 most costly medical conditions. J Am Osteopath Assoc. 2014 May;114(5):368-73. doi: 10.7556/jaoa.2014.035.

日本語のWikipediaについてこういった検証をした論文はまだありませんが、同様のことが起こっている可能性は考慮した上で使用しなくてはいけません。

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まとめ

インターネットにはさまざまなサイトがあり、記載されている医学情報はすべてが正確であるわけではありません。

情報の信憑性についてあらかじめ注意を向けた上で、インターネットを利用することが大切です。