「貧血で倒れる」は間違い?朝礼でなぜ人は倒れるか

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貧血倒れるという言葉があります。

よく、朝礼で倒れたりした人のことを貧血で倒れたということがありますが、これは「貧血」という単語が誤って使われていると思っています。


「貧血」の本当の意味は?

Wikipediaの貧血の記載を見てみましょう。

貧血(ひんけつ)とは血液が薄くなった状態bである。医学的には、血液(末梢血)中のヘモグロビン(Hb)濃度、赤血球数、赤血球容積率(Ht)が減少し基準値未満になった状態として定義されるが、一般にはヘモグロビン濃度が基準値を下回った場合に貧血とされる。

Wikipediaより引用

なにやら難しい単語が並んでいますが、要は最初の一文に集約されています。貧血とは血液が薄くなった状態なのです。

貧血は鉄分不足や出血で起こりますし、ほかの原因としてはビタミンB12や葉酸の不足や血液の病気など、いろいろありますがここでは割愛します。詳しく調べたいという方は下の記事をご参照ください。

血が薄くて疲れやすい|貧血は何科にかかるべきか

よく「私、貧血でよく倒れます」という人がいますが、ここで取り上げるのは倒れる方の貧血ではなく、血が薄くなる方の貧血の話です。どういうことかといいますと、倒れる方の貧血は正確には「失神」です。

医学的に「貧血で倒れる」というのは、脳への血液量が足りなくなるくらい血が薄い状態ということです。 なにがいいたいのかというと、医学的に「貧血倒れる」という状態は超重症なのです。

なぜなら血液が薄くて倒れてしまうような状態だったら、輸血を考えなくてはいけませんし、出血やほかの原因を早急に探し出して治療しなくてはいけません。

血が薄いのではなく神経のバランスの問題

さて話を戻しましょう。朝礼倒れる人の話です。 これは、長い時間立っていたり、同じ姿勢でいたりすることで神経のバランスが崩れてしまい、体の血管が開いてしまう結果、脳にいく分の血液が足りなくなってしまうために起こります。

正しくは、「血管迷走神経性失神」といいます。確かに貧血の人でも起こりますが、貧血でなくても起こります。

いずれにせよ失神してしまったのであればほかの怖い病気が隠れていることもありますので、病院で調べてもらうことが必要です。

しかしその結果ほかに失神を起こすような病気がなくて、血管迷走神経性失神と診断されたのであれば、同じような失神を繰り返すような場合は別として、とくに治療は必要ありません。

ちなみに実際に失神で病院を受診する場合には

朝礼で倒れた人が病院にいくとどんな検査を受けるのか

失神という言葉の正確な意味をご存知でしょうか。失神とは一時的に意識を失い、姿勢が保てなくなるものの、その後自然かつ完全に意識が回復するもののことをいいます。よく、学校などで朝礼の時に倒れて保健室に運ばれる人がいますが、あれも失神です。

に詳細をまとめておりますので、参考にしていただければと思います。


なぜ「貧血で倒れる」という表現が一般的になってしまっているの?

血管迷走神経性失神という長くて難しい名前のせいで、正しい名前が定着せずに「貧血で倒れる」という表現が広まってしまっているように思います。

余談ですが個人的にはこれに加えて、過去のとんねるずのヒット曲「一気!」の歌詞の中で「石橋さんが貧血で倒れました」という使い方がされており、その曲が売れたことによりさらに広まってしまったのではないかと思っております。

おそらく、「脳に血液が足りない状態 → 脳貧血」という表現から、貧血という言葉だけが残ったのだと思うのですが、医学的に「貧血で倒れる」状態は重篤なので、「貧血で倒れる」という表現を聞くたびにびくっとしてしまいます。

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まとめ

世間でいう「貧血」と医学用語の「貧血」の意味は違ってしまっているようです。

ですから医者と患者さんの会話で「貧血」という言葉がでてきたらどっちの意味か、お互い確認したほうがよいのです。