爪が割れたり剥がれたりしたら何科に行くのが正しいの?

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「爪がはがれてしまったんですが、これって何科ですか?」と患者さんから相談を受けることがあります。

爪に関するケガの治療をする診療科となると、選択肢として皮膚科、形成外科、整形外科があります。

ケガに限らず巻き爪・陥入爪など、爪に関する悩みを持つ方は多いです。

最近では皮膚科、形成外科、整形外科などのクリニックで爪専門外来を看板にあげているところも多く、そのようなクリニックが受診先として優先順位の高い選択肢になるかと思われます。

ここでは爪のケガに関して、何科が適しているのか詳しく説明していきたいと思います。


指がちぎれるような大ケガは整形外科か形成外科

爪のケガとひとことに言っても様々なケースがあるかと思います。

足の指を引っかけて爪が剥がれてしまったというものから、指を挟んでしまって爪だけに限らず指先が爪ごとつぶされるような大ケガまで、いろいろなパターンがあるはずです。

爪のケガであれば必ず○○科であるというわけではありません。

指先そのものがちぎれてしまいそうなひどいケガであれば、かかるべき診療科は整形外科または形成外科になります。

整形外科は傷が深い場合や骨や腱などが損傷してしまっている場合に関しての専門科になります。

整形外科だけでなく、形成外科も指の切断に対する形成手術も扱います。

また、そのようなひどいケガであれば、大きな病院の救急外来を受診するケースが多いかもしれません。

救急車を呼ぶべきかどうか、どこの病院にいくべきか迷った場合には、#7119の救急相談用の短縮ダイヤルを利用しましょう(地域によって異なります。東京都と大阪府では利用可能です。)。 

救急車を呼んだ場合には何科にかかるか迷う必要はありませんが、自分で病院に行く場合には行こうとしている病院で処置がしてもらえるかどうかあらかじめ確認しておく必要があります。

クリニックであれば混んでいてすぐには対応できない場合もありますし、大きな病院であっても緊急手術などで医者がほかの患者に対応中の場合もあります。

そのため、整形外科や形成外科のクリニックまたは救急外来に行く場合には、対応できるかどうかもあらかじめ電話して確認しておきましょう。

爪のみのケガであれば皮膚科か形成外科

上にあげたような指が爪ごとちぎれそうなケガではなく、爪だけが割れたり剥がれたりといった場合には、受診先として皮膚科または形成外科が適しています。

皮膚科はそもそも皮膚の異常をあつかう診療科であり、爪は皮膚の一部が変化してできたものでもあります。

ですので、爪のケガなども皮膚科の守備範囲の一部分であり、皮膚科のクリニックへいけば処置をしてもらえます。

実際に日本皮膚科学会のホームページを見てみると、皮膚科が爪の問題について広く扱っていることがわかります。

皮膚科Q&A 爪の病気 – 日本皮膚科学会

一方、形成外科も爪の異常を扱います。

形成外科は美容形成を含めて、機能的な問題に限らず見た目の問題も中心にあつかう診療科であり、切断した指の形成手術に限らず、爪の形に異常があればそれに対する治療も行う診療科です。

日本形成外科学会のホームページ上に、形成外科で扱う疾患の一つとして指先の爪のケガが挙げられています。

形成外科で扱う疾患 手指外傷・変形 – 日本形成外科学会

形成外科のクリニックは皮膚科のクリニックに比べて数が少ないですが、爪の問題に関しての受診先としては、重要な選択肢の一つとなります。

ただし、皮膚科にしろ形成外科にしろ、あらかじめクリニックに電話をしてこちらの状況を伝え、処置が可能かを確認してからいくのがよいと思われます。


まとめ

爪のケガに関する専門は、深いものであれば整形外科や形成外科、爪のみの問題であれば皮膚科、形成外科が適した受診科になります。

また、いずれの受診科にかかる場合にも、あらかじめ電話をして処置してもらえるかどうか確認してから行くのがよいでしょう。

参考文献)
今日の救急治療指針 第2版 医学書院
治療 91(2):272-278:2009