これから初めての病院に行こうとしている人に医者が1番伝えたいこと

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日々の診療で、「せっかく病院に来てくれたのにもったいない・・・」と思う時があります。

病院にいくときに、「とりあえず何も準備せずに病院に」というのは、救急車で運ばれるような緊急のときの話で、そうでないような場合には絶対にそれなりの準備をしてからのほうが得なのになぁと思うことがたびたびあります。

これから病院に行こうと思っているひとがもしこれを読んでくださっているのであれば、ぜひとも伝えたいお話です。

それは、「自分が医者に伝えたい情報を、手元に準備してから病院にいく」ということです。


病院に来たのにもったいない例その1

たとえば、「前の医者の薬が効かないから、もっとよく効く薬をください」というひとがいらっしゃいます。

しかしよくよく確認してみると、前の病院で処方された薬がなんなのかわからず、こちらとしても効かなかった薬がわからないので何を処方すればよいのかわからないことがあります。

「白い粉薬のやつは効かなかった」とか「オレンジの錠剤を処方されたけれどどうも自分には合わない」とか言われても、どの薬なのか判断するのは困難です。

結局、「もし今飲んでいる薬と違うものをということでしたら、薬の名前がわかるお薬手帳か、または実物を持ってきて再度来ていただけますか?」ともういちど来ていただくことなります。

これは、これまで何度も経験している例です。

せっかく病院に来たのに、もう一度やりなおしなんて本当に時間の無駄になってしまいます。そうならないように、自分が伝えたいことをしっかり準備しておくことをおすすめします。

病院に来たのにもったいない例その2

「健康診断で引っかかったので、大きな病院へ行きたいので紹介状を書いてください。」というひとがいらっしゃいます。

しかし確認すると、健康診断の結果が書かれた紙は家に置いてきたとのことでした。

紹介状は、患者さんの状態を把握して、必要性があるかどうかを判断した上でないと書くことができません。

また、紹介状はどこの専門科に宛てて書くかが大切な記載事項なので、健康診断で引っかかったのであれば、その結果用紙を見てどこへ宛てて書くのかを判断しなくてはいけません。

これも、「もういちど結果用紙を持っていらしていただけますか?」とやり直しになってしまいます。


病院に来たのにもったいない例その3

「前の医者が信用できないので、ここの病院に変えたいと思って来ました!」というひとがいらっしゃいます。

しかし紹介状がないため、話を聞いてもこれまで何の病気でほかの病院にかかっていたのか、話がわからないケースが多々あります。

そのような状態では、検査から何から全部やり直しになりますし、そうなってしまうと患者さんの費用負担は余計にかかりますし、つらい検査をもう一度やる必要があれば体への負担の面からも損になってしまいます。

また、そのように情報がないままでは、前の病院よりも詳しい検査は十分にできない可能性があります。

いくら前の医者が気に食わないといっても、無駄に自分の費用負担や体の負担で損をしてまで、紹介状なしで病院を変えるのはあまりおすすめしません。

紹介状には、かかっている病名や検査結果などが一通り含まれるので、病院の変更もスムーズにいきますし、無駄な検査の繰り返しを防ぐことができます。

よりよい医療を求めて病院を変えたいというのであれば、紹介状は無理をしてでも必ずもらったほうがよいといえます。

まとめ

病院にいくときには、医者に伝えようと思う情報を必ず手元に準備していらしたほうが得です。準備しておいて損することはありません。

医者は医療の専門家ではありますが、患者さん個人の病気や薬については、初めて会ったばかりでは何もわかりません。

患者さんから自分の病気や薬の情報を準備して、積極的に医者に伝えることは、必ず患者さん自身にとっての利益になります。

また、医者としては患者さんがそのような準備をしっかりしておいてくれていると、非常にありがたく思います。