薬の処方日数について|なぜもらった薬がいつも余るのか
いつも1ヶ月分とか決まった日数の薬を処方していると、「薬があまっているので今日は少なめに下さい」という方がいらっしゃいます。
実は薬があまるのはあたりまえで、多くの医師は薬を少しあまるように処方しているのです。
薬の処方日数は医師が決めている
まず薬の処方日数を決めているのは薬局ではなく、医師であるということを確認しておきましょう。
仮に余った薬が多いので、処方日数の調節に関して薬局で薬の日数を相談しても、そこで変えることはできません。薬が何日分あまっているなどの情報は処方している医師にしっかり伝える必要があります。
あまった薬は予備としてとっておく
しかし、病院への交通機関がなにか事故があったりして止まってしまったケースや、都心では積雪で交通が麻痺するケースもあります。
また、患者さんご自身の都合が急に悪くなって病院にいけなくなるということもあります。薬を数日分持ち歩いていたらなくしてしまったという方もいます。
そういった万が一のときに備えて、薬の処方は数日分あまるように出している先生が多いようです。少なくとも私はそうしています。
ぴったりの日数分の処方だと危険
例えば上記のようなことがあって薬が数日間足りなくなってしまうと、飲んでいる薬の種類によっては重大な影響がでることもあります。
心筋梗塞の再発予防で血液さらさらの薬を飲んでいて、薬が足りなくなり飲んでいなかったために再発してしまうというケースもあります。
よく、「次の外来まで7日分余っているので今日はその分少なめにしてぴったりにしてください」という方もいますが、7日分くらいだったら予備として手元に置いておいて悪いことはありません。
ちなみに薬にはそれぞれ有効期限がありますので、内服する際には古いものから飲んでいく必要がありますのでその点には注意が必要です。
予備どころではない量があまってしまったら
他の病院で同じ薬が出てしまって、ものすごい量の薬が余っているという方がたまにいます。
そういった場合は、何日分手元にあるのかを数えてメモして持っていき、必要な日数分と予備として少しの分となるように処方日数を調整してもらいましょう。
まとめ
薬が数日分あまってしまうことに神経質になっている方がいらっしゃいますが、むしろ予備として手元に常に何日分かは余っているようにしておいた方が安全です。