軽症と思っても不安だったら|夜間救急外来のかかり方マニュアル

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近頃頻繁に、軽症で夜間の救急外来にかかるコンビニ受診に対する批判が高まっています。 しかし、実際に本人が軽症と思っていても、緊急の治療が必要であるケースもまったくないわけではありません。

患者さんからすれば、大丈夫かどうか診てもらいたいというのは当然の主張であり、それを最初からコンビニ受診するなと否定するだけでは質の高い医療は成り立たないと言えます。

誰から見ても明らかに緊急性が高い場合は別ですが、そうでない場合は患者さんにとって夜間救急外来どういうときに受診すればよいのかという問題は、なかなか難しいものだと思います。

現在の社会的状況を踏まえた上で、判断に迷う場合の救急外来の利用について以下で述べていきます。


救急外来で行われる判断緊急性があるかどうか

まず、夜間の当直帯では少ないのは勤務している医師だけでなく、看護師や検査技師も同様に最小限しかいないという点を確認しておく必要があります。

そのため、内視鏡などの専門性を要する検査や、MRIなどの技術を要する検査はできない病院が多いのが現実です。

そういった検査をできるとしても、どうしても緊急で行う必要があるときのみ、家から当番にあたっている人間を呼び出して行うという病院がほとんどです。

その結果、休日夜間救急外来での当直医の仕事は緊急性の有無を判断することに限られます。夜間の救急外来では、少ない人員で緊急性を判断するために必要最小限の検査のみ行うことができるようになっているのです。

よって、軽症であれなんであれ、当直医は患者さんの状態が緊急性を要する状態かどうかを確認します。当直医が緊急性がないと判断すれば、患者さんは帰宅できることになります。

ただし、緊急性はないが専門的な治療や検査を要するということになれば。翌日以降の日中に受診するよう説明されます。

軽症であれば夜間救急外来で得られるものは確かに少ない

それでは実際に夜間の救急外来に来て得られるメリットは何なのでしょうか。

夜間の救急外来に来られる方の中には、日中と同じ医療の質を期待して来る方が未だに少なくありません。

しかし、医師がよほどの緊急性があると判断しない限り、専門性の高い検査は行われることはないのです。というより人員の少なさなどの理由から行うことができないのです。

もし、患者さんが日中と同じ医療の質を期待しているのだとしても、当直医は残念ながらそれに答えることはできません。

患者さんが緊急性があるかどうか判断してほしいというときのみ、当直医はその要望に答えることができます。

つまり、自分の症状が緊急を要するものかどうか不安な場合に病院にかかるというのが、救急外来のあるべき受診の仕方と考えられます。


不安ならば必ず救急外来に行かなくてはいけないのか

それでは不安ならばすぐ救急外来に行かなくてはいけないかというと、近年では自治体などで24時間対応可能電話相談窓口なども設置されています。

例えば東京都では東京消防庁救急相談センターというものが存在し、#7119の短縮ダイヤルで、医師を含めた相談医療チームが24時間対応で緊急性受診の必要性に対するアドバイスと受診可能な病院の案内を行っています。

ほかの自治体もそれぞれこのようなサービスを行っていますので、あらかじめ自分の地域の救急相談の窓口を確認しておくとよいでしょう。

また、もう一つの相談先として、受診しようとしている病院に直接電話するという方法があります。 病院によるかもしれませんが、必要であれば医師と直接相談できます(実際私はよく当直の時にこの電話相談をうけます)。

医師が緊急性がありそうだと判断すれば、救急車を呼ぶようにとか、タクシーですぐ救急外来に来るようになどアドバイスをしてくれます。

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まとめ

不安だと思ったら、まず各相談窓口や病院へ電話で相談することが大切です。その上で必要性があると判断されたら、迷わず夜間救急外来受診しましょう。