あなたが通う病院は安否確認をしてくれますか?

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高齢の患者さんのかかりつけ医に求められることの一つに、外来の予約にこなかった患者さんに連絡を入れて安否確認するという仕事があると思います。

高齢者でなくても、予約の外来にかかれなかったときに病院側が心配して電話をいれてくれる、というのはちょっとしたことですが、とても安心です。

しかし、現実的にしていない、というよりできないケースが多く、国が今後かかりつけ主治医制を進めるのであればこの点を整備する必要があると考えます。

現状の具体例として、インターネットを利用したアンケート調査の結果があります。

MedPeer 連絡がなく、外来・検査に来ない患者の対応

医師に対するアンケート調査では、予約にこなかった患者さんに全例連絡、状況に応じて連絡、放置するなど、対応はそれぞれです。 高齢の方などでかかりつけ医を探すのであれば、この安否確認をしてくれるかどうかは聞いておくべきだと思います。


安否確認をできる病院とできない病院

実際、患者さんが予約の外来に来なかった場合に、状況を確認するために連絡を入れてくれる病院はあります。

しかし、予約が厳密に電子管理されていない病院では、そもそも予約に来なかったということをピックアップできていないケースがあります。

例えば、中小規模の病院ではそもそも予約という概念がはっきりしていない病院もあり、薬がなくなったら受診するという患者さんもいます。

そうなると、患者さんが具合が悪くて家から出られず、予約の外来に来なくても、病院側がこなかったという事実に疑問を持つことができず、その時点では患者さんに連絡をいれることができません。

他にも、病院を変えて他の病院に通っているとか、用事でたまたまこれなくなったといった場合もあるので、単純に予約に来なかった人に連絡するといっても、その労力は結構なものです。

事務的に予約に来なかった人を抽出し、その中から医師や看護師が連絡が必要と考えられる人を決め、連絡を入れるということになります。

安否確認に必要なのは厳密な予約管理

予約に来れなかった患者さんに連絡を入れるために、病院に必要なのは厳密な予約管理システムです。 薬がなくなったら来るというような患者さんが多い病院では、そもそも難しいということになります。

そういえば最近あの患者さん来てないね、というように医師や看護師の記憶に頼っているようでは厳しいものがあります。

予約システムが完全に電子化されて管理されていれば、来るべき予約に来なかった人を見つけるのは容易です。 紙カルテの病院であっても、予約システムをしっかりと確立していれば、予約にこなかったという人をピックアップすることができます。


安否確認は病院経営においては得にならない

実際に手作業の予約管理であっても、このような安否確認をしている病院もあります。 しかし病院によって安否確認をできるできないがあるのは、そもそもこの安否確認は診療報酬として認められていないからで、病院経営上のプラスにはならないからです。

現実問題として、かかりつけ医となるよう期待されている中小規模の病院、医院で、このように予約管理が高度にシステム化されているところは少ないのではないかと思います。

こういった病院が予約の外来に来なかった患者さんに連絡をいれるためには、予約管理を電子化するか、診療に関わるスタッフをその仕事に回さなくてはいけません。

実際のところは、予約システムを電子化できている中小規模の病院は少ないと思いますし、手作業であれば病院事務の方や連絡を入れる看護師や医師の負担は増すということになります。

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国はかかりつけ医をサポートできるか

国としては医療費削減に向けて、大病院の初診料引き上げの検討もしており、地域のかかりつけ医の総合診療機能を活性化させようという動きがあるのは確かです。

しかし、そのような中小病院や医院のかかりつけ医としての機能に期待するのであれば、当然この予約にこなかった患者さんをピックアップする機能を整備することが求められます。

大病院で電子カルテで予約システムもすべて電子化されていれば、来なかった人をピックアップするのに手間はかかりません。 ところが、そのようなシステムのない中小病院では、人員を割けずに安否確認できないということが起こり得るわけです。

安否確認のためには予約管理の電子化や、そのためのスタッフの補充が必要であり、そこには現時点では国のサポートないというのは解決するべき課題だと思います。

まとめ

一人暮らしのお年寄りや、体の不自由な方であっても、ヘルパーさんなどのサポートを入れずに過ごしている方がたくさんいます。

実際医療財政の問題から、要介護認定はより厳しくなっており、得られるサポートは必要最小限になってきています。 一人暮らしのお年寄りに、地域のかかりつけ医に通うように勧めるのであれば、病院が安否確認をするよう制度を整備することが望ましいといえます。

そして、もしあなたがこれからかかりつけ医を探そうとしているのであれば、予約の外来いかなかったときに安否確認までしてくれるかどうか、を確認しておくとよいと思います。