あばら骨が痛い場合は何科か|肋骨骨折の診断と治療について

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あばら骨とは、医学的には肋骨のことです。胸を覆う骨のことで、12対、計24本あります。

肋骨骨折は、若い方でスポーツなどによる怪我で起きることの他に、高齢の方で咳のしすぎ折れることもあります。 また、ゴルフなどの体をひねる動作の繰り返しで疲労骨折が起きることもあり、肋骨骨折は比較的頻度の多い骨折です。

あばらが痛い、骨が折れているかもしれないということで、内科にいらっしゃる方、実はけっこう多いです。

なお、胸が痛くて、痛いのはあばら骨でないかもしれない、肋骨が折れるような原因に思い当たるものがない、という場合には、内科で一度診てもらいましょう。下記もご参照ください。

胸が痛いのは何科にかかるのが正しいの?|胸痛の原因について

まず最初に確認しておきますが、あなたの胸の痛みがこれまでに経験したことのないほど強く苦しい症状であるのであれば、迷わず救急車を呼ぶべきです。胸痛の原因は、心臓を栄養する血管がつまる急性心筋梗塞の他、致命的となる病気

肋骨骨折かもしれないという場合には、胸の痛みの原因となる他の原因を除外することは意味がありますので、内科でも間違いではありませんが、骨折の診断や治療に関しては整形外科が専門になります。


骨折かもしれない場合は整形外科

肋骨が折れているかどうかは、レントゲンを撮ればすぐわかるからどこでもいいでしょと言われるかもしれません。

しかし、後述しますがレントゲンでの肋骨骨折の診断は実は難しいです。 難しいというか、目立たなくて見つからないことが多々あります。また、内科でもレントゲンを含む一通りの対応はできますが、後述する肋骨骨折の治療に使うバストバンドがおいていなかったりします。

肋骨が折れているかもという状態であれば、骨折の専門である整形外科の受診が勧められます。

肋骨骨折レントゲンで見えるとは限らない

痛いところが局所的で肋骨に一致する部分であり、明らかに押して痛む場合、骨折部分が触れて押すとずれるような場合、肋骨骨折の診断は容易です。

そのような場合、肋骨骨折を強く疑って、レントゲンで骨折していることを確認することになります。 しかし、肋骨の骨折は、通常の胸部のレントゲン画像ではわからないことが往々にしてあります。

ひびが入っただけで、骨の位置がずれていない骨折を不全骨折といいますが、これはレントゲンでは見えないことが実際あります。

こういった場合、2~3週間ほどおいてレントゲンを再度撮ると見つかるケースがあります。 また、肋骨は体の正面に近い部分では軟骨となっているため、この部分が折れている場合はレントゲンにはうつりません。


重傷でなければ、保存的治療となります

肋骨骨折といえども、肺まで傷ついていて、肺の空気が漏れてしまう気胸や傷から出血してしまって胸の中にたまってしまう血胸を起こしていると入院が必要になります。

これらの気胸、血胸があるかどうかは胸部のレントゲン画像で確認することができます。 また、骨折による胸部の変形があるような重症な場合も、当然入院の適応です。

骨折による骨のズレがあまりにひどい場合は、整形外科での固定手術が必要となることもあります。 実際肋骨が折れていると診断されても、肺などの内臓の損傷がない、骨折による骨のズレも軽度である、という場合は保存的な治療法を受けることになります。

具体的には安静痛み止めバストバンド

具体的には、湿布や飲み薬などの痛み止めを使用します。また、呼吸や体を動かすときになるべく肋骨が動かないように、バストバンドという固定のバンドを巻いてもらいます。

また、レントゲンで診断できなくても、明らかに原因となるようなエピソードがあり、触診上も骨折が疑われるのであれば、肋骨骨折として治療します。

治療期間は個人差がありますが、大体2-3週間で痛みもなくなり、骨もくっついてきます。 それまでは激しい運動はさけ、なるべく安静にしなくてはなりません。

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まとめ

肋骨が折れてるかもと思ったら、内科でも対応してもらえないことはないですが、専門的な対応ができるのは整形外科となります。

内臓の損傷がない軽傷であれば、安静、痛み止め、バストバンドでの保存的な治療となります。

参考文献)
今日の治療指針2014年版 医学書院
骨粗繧症治療:7(4):61-65:2008